NDIR式CO2センサーを用いた二酸化炭素濃度計は最低10万円から数百万円もする非常に高価な測定機器でした。
しかし近年は急激に低価格化し個人農家や一般家庭でも購入できる価格帯の製品となってきました。
この記事では
- 二酸化炭素濃度を測定したい!
- でも業務用のような高精度は不要
- 安価でそれなりの精度の測定器が欲しい!
もくじ
Coxfox 二酸化炭素濃度計 3機種の違い
この3機種の最も大きな違いは測定したデータの蓄積方法です。
乾電池でも動作する最も安価な「GC-02」は24時間分しかデータが保存されません。そのため持ち運んで「その場のCO2濃度を測る」というような使い方がメインとなるでしょう。
中級機の「GDC-17」は最長1週間のデータ保存が可能です。また測定値は内臓の液晶モニタでグラフ表示ができるため濃度変化の確認や分析を手軽に行うことができます。
最も高価な「GDC-22」はグラフ表示に加えメモリーカードに数ヶ月単位のデータを記録し続けるデータロガー機能を持っています。膨大な測定データをパソコンを使い高度な分析が可能となります。
【ポータブル】coxfox 二酸化炭素濃度計 GC-02
ACアダプターでも乾電池でも動作する場所を選ばない二酸化炭素濃度計です。非常に低価格ながら二酸化炭素濃度と温度を高精度に測定し、最長24時間分まで本体内に記録します。
高精度な二酸化炭素濃度測定
気温と二酸化炭素濃度を高精度で測定しリアルタイムに表示します。
簡易トレンドモニター機能
アラーム機能
【トレンドモニター】coxfox 二酸化炭素濃度計 GDC-17
二酸化炭素濃度の変化をグラフ化し表示する多機能二酸化炭素濃度計です。最長1週間のデータを本体に保存できるため二酸化炭素濃度の傾向をよリ正確に把握することができます。
3つのデータを同時測定
最長1週間のトレンドモニター機能
使用シーン合わせた設置方法
USB給電
USB給電なので付属のACアダプター付きUSB充電器やパソコンのUSB端子、モバイルバッテリーなどからの電源でも動作します。5.0V 最大160mA、平均15mAと非常に低消費電力なためモバイルバッテリーでも長時間の運用が可能となっています。
【廃盤】【データロガー】coxfox 二酸化炭素濃度計 GDC-22
GDC-17の高精度な測定スペックはそのままに、更に長期のデータ収集を可能にした GDC-22 二酸化炭素濃度計です。
マイクロSDカード対応
4GBのSDカードが付属しますので数カ月分のデータを連続で記録することが可能です。
coxfox 二酸化炭素濃度計 全3機種 機能比較表
GDC-17とGDC-22はGC-02よりセンサーの測定範囲、精度共に高くなっていますが最も低価格なGC-02でも一般的な使用では十分な精度です。
GC-02は温度と二酸化炭素濃度を測定可能。それに加え湿度も測定できるのがGDC-17とGDC-22です。
GDC-22は3機種で唯一外部メモリーカードへのデータ保存に対応しています。
GC-02 |
GDC-17 |
GDC-22 |
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タイプ | CO2濃度計 | トレンドモニター | データロガー | |
電 源 | AC100V 単三形電池×4本 |
AC100V USB給電 |
← | |
デ ー タ 保 存 |
本 体 |
24時間分 | 一週間分 | 一週間分 |
外 部 |
− | – | SDカード | |
二 酸 化 炭 素 濃 度 |
範 囲 |
0~3000 ppm | 0~5000 ppm | ← |
分 解 能 |
0~1000ppm:1ppm 1000~2000ppm:5ppm 2000~3000ppm:10ppm |
0~1000ppm:1ppm 1000~2000ppm:5ppm 2000~:10ppm |
← | |
精 度 |
±50 ppm または ±5% 0~1000ppm:5ppm 2000~3000ppm :10ppm |
±50 ppm または ±5% 3000ppm~:±7% |
← | |
温 度 |
範 囲 |
0~50℃ | 0~50℃ | ← |
分 解 能 |
0.1℃ | 0.1℃ | ← | |
精 度 |
±1℃ | ±0.5°C | ← | |
湿 度 |
範 囲 |
– | 10~95% | 5~95% |
分 解 能 |
– | 計測値に対して1% 最大値・最小値に対して0.1% |
← | |
精 度 |
– | ±5% | ← |
二酸化炭素は有益であり有害でもある不思議な気体
清浄な大気で360~400PPMとされている二酸化炭素。植物の育成に欠かせない農作物にとって大変重要な気体です。
植物の成長に欠かせない光合成には光・水・二酸化炭素が必要です。しかし密閉されたハウス栽培では生育によって二酸化炭素が消費され二酸化炭素濃度が低下してしまいます。
このため一部のイチゴ農家などのハウス栽培ではCO2濃度を監視しながら補給を行う栽培方法を取り入れています。
逆に人体にとっては高濃度の二酸化炭素は害を及ぼします。
二酸化炭素の濃度が高い環境(1000ppm程度)では人は集中力を欠き眠くなるとされています。
そのような状態は勉学に適さないのは明白ですので文部科学省が策定している「学校衛生基準」では、二酸化炭素濃度1500ppm以下が望ましいとされています。
また締め切った室内では呼吸によリ二酸化炭素濃度が上昇し実は簡単に1000ppmに達します。
高い二酸化炭素濃度環境下では眠くはなるが眠りが浅くなるため「寝ているのに疲れが取れない」「常に眠たい」というような症状が出ることがあります。
二酸化炭素濃度測定機を用いれば睡眠中のデータを確認でき、改善方法や効果が「見える化」できます。
現状を認識し健康維持のための適切な換気の頻度を確認することが大切です。
まとめ
格安ながら高性能なCoxfoxの二酸化炭素濃度測定器 3種のご紹介はいかがだったでしょうか?
基本機能に大きな違いはないものの、データ活用に合わせラインナップされているのは嬉しいですね。
みなさんも二酸化炭素濃度の「見える化」を行って快適な環境を作ってください。この記事がCO2測定器選びのお役に立てたなら幸いです。